2019-10-02 団地と労働 労働のこと 今夜も23時を回ってしまった。早く帰りたいんだけど、どれだけ残業をしても不安と仕事は消えていかない。 会社を出て電車を一本乗り継いだ。 駅を降りれば、消灯を待つショッピングセンターのクリーム色の電球と、わずかな車の音。あとは全部木やら夜やら空き家。 労働できしんだ僕の体はもう何も思い出せない。会社への行き方ももうたどれない。 これだけ遅くなると人はいない。どこかの家の風呂場から小さく物音が響いた。どこまでも夜の団地だった。