団地の中から

人間の“場所”について考えるブログです

団地探索

団地#07 大阪市営加島団地

(2018年8月訪問) 少し坂になった道を、ペダルを漕ぐたびに尻のポケットに入れた財布が食い込んだ。ひと漕ぎ、ひと漕ぎすると、額から汗がふきでるのがわかった。 頭上はうらめしいくらいに青だった。かすかな日陰をつなぎながら大阪市淀川区加島を訪れた。 …

団地#06 大阪市営南方住宅

都市部は秩序の中に成り立っている。もっとわかりやすくいうと、パブリックな空間しか存在しないということであり、個人の世界が集まっているのではなくて、集合体としての世界の中で僕たちは過ごしている。 この集合体というのは、制度やシステムによって形…

団地#05 古市東団地

OsakaMetroの今里筋線・新森古市駅からだいたい7分くらい歩くと、市営住宅やUR都市機構の団地が固まったエリアが見えてきた。 1956年に竣工した古市中団地は、設計は久米設計によるもので、それまでの日本にノウハウのなかった“団地の設計"という課題に対し…

団地#04 千里桃山団地

大阪府吹田市の桃山台駅を訪れた。 駅の東側は吹田市で、西側は豊中市。 このあたりは千里ニュータウンの地域のひとつであり、行政区画が二つの市をまたいでいるけど、ひとつの町としてみな往来しているみたいだった。 駅の西側のそばにUR都市機構の千里桃山…

団地#03 和泉市営幸団地

大阪府和泉市の幸団地を訪れた。 JR阪和線の信太山駅で降りて、しばらくなだらかな坂を上っていった。 この辺りは幸団地だけじゃなくて、旭団地とか山手団地とか、いろいろな団地がある。 もう少しぐるり回ってみたかったが、そろそろ日も暮れかけだったので…

団地#02 新檜尾台第二次住宅

団地マニアなんだろうか、と思うけど、おそらく僕は団地マニアではない。 身近にあり、団地で暮らすことが僕にとってのスタンダードなので、他の団地マニアのように何か萌えのようなものを団地に見いだすことはない。 ただ団地は僕にとって特別だということ…

団地#01 大阪市営佃住宅

団地を撮っていきたいなといつも思う。動機は正直わからないけど、僕の生まれ育ったのが団地だから、に過ぎない。 団地を見るとき、郷愁・ノスタルジーな"物語"がくっついてしまい、そのものの造形の美しさを鑑賞することを邪魔している、と石川初という建築…

団地#00 東京都営西青山団地

東京の表参道に団地を見に行ってきた。 都営の西青山団地といって、もうすぐ取り壊しになる団地だった。 カーテンウォールのビルや、舗装タイルの割付がきれいな道から少し逸れるとこういうひだのような空間がある。 許されているように雑草が伸びきっていて…